BACKDRAFT
監督: ロン・ハワード 
音楽: ハンス・ジマー 
出演: カート・ラッセル、 ウィリアム・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロ、スコット・グレン、ジェニファー・ジェイソン・リー、レベッカ・デモーネイ、ドナルド・サザーランド、クリント・ハワード
1991年 アメリカ映画

 

 

ロン・ハワード監督による消防士映画の最高傑作。
消火活動中に殉職した父の遺志を継いで消防士となった兄弟の姿と連続放火殺人事件の謎解きをからめて描いています。
それまで消防士に直接スポットを当てて撮った作品って無かったような気がします。
(その昔、ジョン・ウェインの「ヘルファイター」という映画がありましたが、あれは油田火災の火消し役だったもんなあ)
世の消防士さんたちも諸手をあげて喜んだことでしょう。
だいたい警察官を描いた作品は腐るほどあるのに、消防士を描いた作品って少ないのは不公平かも知れません。
消防士でもこれだけ描くテーマがあるってことを証明したような作品でした。
当時、特にびっくりしたのは消防にも専門の放火犯罪調査官がいるってこと。
火災に挑む消防士たちの姿を描く中で、連続放火殺人事件の犯人捜しというミステリーな要素も加えて見応えあるエンターテイメントになっていました。
ラストの大火災シーンは圧巻で、ILMが手がけた特殊効果が強烈でした。
火災シーンも「熱い」が、消防士たちの正義感も「熱い」作品でした(^_^)

 

 

 

音楽はハンス・ジマー。
僕の中では後にも先にも本作を超えるジマーの傑作は無いとまで言い切れる最高傑作です。
あの「料理の鉄人」のテーマに使用され一躍有名になったあの曲です。
(でも今では料理の鉄人のイメージが強すぎて・・・困ったものです。)
”Fighting The 17th”、消防士たちの「熱い」正義感を音楽で表現したような曲で、正に「燃え」ます。
オープニングとラストにはブルース・ホーンズビイによる主題歌が2曲収録されています。
これまたアメリカの「男」をイメージさせるスケール感のあるいい曲です。
特に彼が弾くピアノの音が素晴らしい。
個人的にはキース・エマーソンの影響を受けたような生ピアノの音にグッときてしまいます。
劇伴もオケとシンセをとても上手くブレンドしてあり、壮大で重厚な音作りに成功しています。
アルバムを通して「燃え」度抜群の1枚です。