BROKEBACK MOUNTAIN
監督: アン・リー 
音楽: グスターボ・サンタオラヤ 
出演: ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイ、ランディ・クエイド、リンダ・カーデリーニ 
2005年 アメリカ映画

 

 

雄大な西部の大自然をバックに2人のカウボーイの秘めた愛を描く「ゲイ」の映画。
でも、どうやらただのゲイ・ムービーではないようです。
本編を未見なので確かなことは言えませんが、2005年のアカデミー賞を3部門も受賞しているので「友情を超えた男の純愛」を描いた作品というところでしょうか。
西部劇というかカウボーイ同士の熱い友情というと、そもそもが紙一重なところはありましたが、
早く見てみたい気がします。でも誰と見に行こうかなあ(^_^;)
監督は「ハルク」に続いてハリウッド作品を手がけるアン・リー。
前作と180度違う題材が正解だったようです。
台湾出身のアン・リーが大西部の男のドラマを描くというとちょっと違和感を覚えましたが、
実はこの人は若い頃、ニューヨーク大学等で映画を学んだ経験があるそうです。

 

 

 

音楽は、最近印象的な佳作を発表しているグスターボ・サンタオラヤ。
変わった名前の人ですが、アルゼンチン出身のアーティストのようです。
基本的にアコギ等の弦楽器を使ったアコースティックでわりと寡黙な音作りをする人です。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」でもアコースティックな音作りが印象的な人でしたが、
本作もアコギとペダル・スティールを使ってカントリー風味満点な音を作っています。
指がアコギの弦の上を滑る際の「キュイッ」という音がいいですね~。
シンプルな楽器の音にかなり奥行きのあるエコーがかかっています。
イヤでもワイオミングの大自然をイメージさせる音です。
この音が本編に重なると一体どんな映像になるんだろうとものすごく期待してしまいます。
本作が2005年アカデミー作曲賞を受賞したことも納得です。
劇伴は一環してこのカントリー路線、これに既成曲だと思われますが、カントリー・ソングが挿入されます。
カントリーの大御所、ウィリー・ネルソン、エミルー・ハリス、ジャッキー・グリーン、リンダ・ロンシュタット等に
カントリー・ロックのスティーヴ・アールまで入っています。
スティーヴ・アールといえばその昔、アイルランドの酔いどれバンド「ザ・ポーグス」と競演したことでも知られています。
さらにルーファス・ウェインライトの歌も入っており、これがまたすごく良いです。
おそらくエンド・ロールに流れると思われる16曲目は歌モノの中でも出色です。
本人がゲイだということも考えると意味深いものを感じます。