CRASH
監督: ポール・ハギス 
音楽: マーク・アイシャム 
出演: サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン、ジェニファー・エスポジート、ウィリアム・フィクトナー、ブレンダン・フレイザー、テレンス・ハワード
2004年 アメリカ映画

 

 

2005年のアカデミー賞を作品賞以下3部門で受賞した群像劇。
「ミリオンダラー・ベイビー」で脚本を担当したポール・ハギスが監督、制作、脚本を手がけた作品です。
様々な人種のるつぼ「ロサンゼルス」を舞台に、ばらばらの登場人物が次々と起こる「クラッシュ(衝突)」で次第に人生を交錯させ、ねじれが生じ始めるというストーリー、だそうです(^_^;)
登場人物がかなりいることから、2時間枠で観るには顔を覚えるのが大変かと・・・・。
サンドラ・ブロックがクレジットのトップに紹介されていますが、あまり出番は無いようです。
群像劇というと、とかく焦点が定まらないまま、あっけなく終わってしまうという印象があってあまり好きになれません。
これはどうなんでしょう。
ちょっと楽しみです。

 

 

 

音楽は、マーク・アイシャム。
独特のモワ~っとした音響空間の中に、パルス音やチャカポコいう硬質なシンセが絡むいつもの作風が聴かれます。
テーマ・メロとして突出したものはありませんが、アンビエント風の音世界はアンダー・スコアとしてはかなりイイ雰囲気を出していると思います。
彼が作る劇伴は決して映像を邪魔しない空気のような音楽が多いので、好感が持てます。
所々にリサ・ジェラード風(ちょっと強引?)のエスニックな女性ボーカルが入ります。
スコアの他に、Bird Yorkが歌う主題歌「In The Deep」、Sterophonicsの「May Be Tomorrow」が収録されています。

 

 

Bird Yorkの主題歌は、しっとりとしたメロと浮遊感のあるシンセが印象的ないい曲です。

アイシャムのスコアと一緒に聴いても違和感がありません。
stereophonicsの方かつてはOasisのフォロワー的な扱いを受けてましたが、息の長い活動でそろそろ貫禄も出てきましたね。
収録曲は、彼らのオリジナル・アルバム「You Gotta Go There to Come Back」にも収録されています。

なお、本作には既成曲を寄せ集めたインスパイア盤がありますが、こちらは本編とは全然関係ない曲が大半を占めていて、あまりオススメできません。
主題歌「In The Deep」すら入っていません。
スコア盤があるのに、何でこんなもん出すんでしょうね。