LE GRAND BLEU
監督: リュック・ベッソン
音楽: エリック・セラ
出演: ジャン=マルク・バール 、ロザンナ・アークエット、ジャン・レノ、ポール・シェナー、セルジオ・カステリット、 グリフィン・ダン
1988年 フランス/イタリア映画

 

 

 

 

フランス映画界のヒットメイカー、リュック・ベッソンがフリー・ダイビングに賭ける男たちを描いた作品。
実在のフリー・ダイビングのダイバー、ジャック・マイヨールをモデルにしています。
まだ日本での知名度が低い頃のジャン・レノが主人公のライバル役で出ています。
本作は撮影を担当したカルロ・バリーニの功績によるところが大きく、オープニングから美しい海面を滑る映像が素敵です。
まさに夏向きな映像でした。
とにかく海のシーンが美しい。是非DVDで持っておきたい作品です。
当初、日本では2時間のアメリカ公開版が公開されましたが、その後92年になってフランス語版のオリジナル全長版が公開されました。
アメリカ公開版は日本では興行成績があまり振るわなかったようですが、その後口コミでこの映画の評判が広がり、
3時間近いオリジナル長尺版は日本でも大ヒットしました。

 

 

 

 

音楽は、ベッソン監督とずっとコンビを組んでいるエリック・セラ。
作曲家であると同時にミュージシャンでもある彼は、サントラの仕事以外にも
ユッスー・ウンドゥール等のレコーディングにギタリストとして参加しています。
映像同様、海をイメージしたゆったりとした美しい旋律が印象的な作品です。
キラキラした音のシンセやジャジーなサックスを効果的に使用して、ヒーリング・ミュージック系の音作りをしています。
特に本編のオープニングに流れる「前奏曲」は秀逸で、とてもキレイな旋律に心奪われます。
(ただし、この曲はサックスがソロを取るべきではなかったように思います。
せっかくの洗練されたサウンドが急に泥臭く感じられてしまいます。)
この「前奏曲」は、後のヒーリング・ミュージック系のアーティストに影響を与えていて、
ゼウス・フェイバーなるユニットは、この曲をほとんどパクッたような曲を作っています。
なお、本作は当初1枚もののサントラでしたが、フランス・オリジナル版の公開にあわせて2枚組完全盤が発売されています。