LE SAMOURAI
監督: ジャン=ピエール・メルヴィル
音楽: フランソワ・ド・ルーベ
出演: アラン・ドロン、ナタリー・ドロン、フランソワ・ペリエ、カティ・ロジェ、カトリーヌ・ジュールダン、ミシェル・ボワロン
1967年 フランス映画





平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・

 

 

アラン・ドロン、ジャン=ピエール・メルヴィルのコンビによる激渋フレンチ・フィルム・ノワール。

個人的には、メルヴィル監督の最高傑作だと思ってます。
ドロンが演じる孤高の殺し屋を日本のサムライにダブらせています。
オリジナルタイトルも「サムライ」そのまんま。
とにかく、カッコいいシーンのオンパレードで、観ていて息をのむ場面が多々出てきます。

氷のように冷たい色調の画面がメチャクチャクールです。
アパートの一室でカナリヤに餌をやることを日課にする孤独な殺し屋・・・、寡黙なドロンが無表情な中に男の哀愁をにじみ出させています。

ナタリー・ドロンは、確か本作品がデビュー作だったと思います。
DVDが長らく廃盤だそうで、ビデオで観た荒い画質の印象しかありませんが、DVD再発を望みます。

 

 

 

音楽はフランソワ・ド・ルーベ。
この人はわりと若くして死んでしまったのですが、「冒険者たち」を始め素敵なメロディの作品を多く残しています。
本作は、フィルム・ノワールということで、ベースはクールなジャズトラック。
テーマで使われるのは、オルガン、ピアノ、シロフォン、ストリートアコーディオン。
ループするメロがミニマムな印象を与えます。
これが殺し屋の孤独を上手く表現していて、スコアに何度も顔を出します。
劇伴もジャズそのまんまのトラックもあって、フレンチ・ジャズ・スコアの1枚としても聴けるのでは(^_^;)
特に、オルガン・ジャズの曲が入っていて、ジミー・スミス好きの僕としては大満足です。
サントラCDは、フランスから「冒険者たち」とカップリングされたものが出ています。
本作からは10曲が収録され、なんとボーナス・トラックとしてテーマ曲のトランス・バージョンが入っています。ゆったりめのリズムアレンジなので、原曲の良さを損なわない仕上がりで素晴らしい。

 




・・・と、ここまでが過去記事。

現在では、本編Blu-rayも日本で発売され、CDと同内容のダウンロード版も入手可能です。