DRUMLINE
監督: チャールズ・ストーン三世
音楽: ジョン・パウエル
出演: ニック・キャノン、ゾーイ・サルダナ、オーランド・ジョーンズ、レナード・ロバーツ、GQ ジェイソン、ジェイソン・ウィーヴァー
2002年 アメリカ映画

 

 

大学対抗アメフトのハーフタイムで披露されるマーチングバンドの大学対決を背景に描かれる青春映画。
この作品のようにマーチングドラムにスポットを当てた映画って記憶にありません。
ストーリーはたいしたこと在りませんが、マーチングバンドの華麗なプレイが素晴らしく、予想に反してヒットしちゃった作品です。
ドラムやマーチングをやっている人には特にオススメの映画です。
主演のニック・キャノンはドラマーじゃなくて、ラッパーだそうです。
ドラム・ソロのネタに使えそうなフレーズも結構ありますよ(^_^;)
楽譜が読めず耳­コピーしか出来ないけど天才的なテクニックを持つ青年を主人公に、名門大学マーチングバンド同士の対決をバックに主人公の心の成長と恋を描いています。
ボーイズIIメンやTLCなどを手がけた音楽界の巨匠ダラス・オースティンの実体験を基に作られた作品だそうです。
ドラムの特殊奏法のオンパレードで、バックスティックやクロススティッキング、モーラーシステムも多用してると思われます。
この映画を観て、マーチングのスネアドラムとは正確無比なスティックコントロールによる計算された「静」のドラムであると感じました。

 

 

「グルーヴ」や「ノリ」主体のロックなドラミングとは明らかに性格を異にする世界です。
まあ、スネアドラム以外の楽器はフィールドで銘々わいわい騒いでますが・・・・・(^_^;)

 

 

音楽は、ジョン・パウエル。
この人の書く音はかなり好きなのですが、残念ながらオフィシャルではスコア盤サントラは発売されませんでした。
といっても、マーチングやR&B、ラップ等々の曲が全編を覆っているので、スコアの部分は全体で30分も満たないと思います。
発売されたサントラは、歌モノのコンピ盤で既成のR&Bやラップ、それにマーチングのメドレーなどが入っています。
マーチングのメドレーはオマケみたいに入っているので、個人的にはフルで収録してほしかったです。
歌モノはダラス・オースティンの人脈で選曲されたアーティストが収録されているそうですが、ラップ系は苦手なのでよく分かりません。
劇中のマーチングバンドの演奏を全部音源で欲しい人は、DVDを購入されることをお勧めします。
で、オーディオ部分だけリッピングして楽しむっていう方法がいいかも。
劇伴のスコアは、一糸乱れぬマーチングの勢いに押されて色褪せ気味です。
わざとそうしているのか、平凡なスポ根モノのスコアという感じでソツなくまとめています。
この人のスコアにしてはありきたりな音ですが、主役はドラムなので仕方ないでしょう(^_^;)
なお、日本盤CDはマーチングの曲が1曲多いので、ドラム好きには日本盤がオススメです。