BLACK BOOK
監督: ポール・ヴァーホーヴェン
音楽: アン・ダッドリー
出演: カリス・ファン・ハウテン、トム・ホフマン、セバスチャン・コッホ、デレク・デ・リント、ハリナ・ライン、ワルデマー・コブス、ミヒル・ホイスマン、クリスチャン・ベルケル
2006年 オランダ/ドイツ/イギリス/ベルギー映画

 



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・。


 

「ロボコップ」のヴァーホーヴェン監督がオランダへ帰って自分の母国で思いっきりお金をかけてつくった戦争サスペンス。
上映時間が2時間半もあるので、大河ドラマのようなスケールですが、飽きることなく最後までグイグイ引き込まれます。
ヒッチコックへのオマージュもたっぷりで、スゴイお金もかかってるそうです。
第二次大戦中のオランダを舞台に、家族をナチスに殺されたユダヤ人の元女性シンガーがレジスタンスのスパイ活動に参加し、情報収集のためドイツ軍将校に接近して・・・というお話。
ブラックブックというのは、シンドラーのリストの逆バージョン。
オランダからの脱出を試みるユダヤ人の富豪とその家族のリストのことです。
これを使って、主人公の家族もナチスに殺されてしまいます。
主人公の女性は正に体当たりの演技で、吹き替えなしで歌は歌うわ、お○ぱい出すわ、ヘアは見せるわ、(作り物ですが)ウンコを頭からぶっかけられるわ、圧倒されてしまいます(^_^;)
ヴァーホーヴェン監督のエログロ趣味は母国でも健在というところでしょうか。

 

 

 


 

音楽は、アート・オブ・ノイズのメンバー、アン・ダッドリー。
いい意味でヒッチコックへのあからさまなオマージュが観られる映画だけに、
流れるようなストリングスのメロを使った印象的なテーマが聴かれます。
哀愁を帯びたメロがテーマを構成しており、ヨーロッパ調の落ち着いた雰囲気があります。
暗いテーマのためか、劇伴は重厚なオーケストラ・チューンが中心です。
第二次世界大戦ものですが、ベースはサスペンスなので、ミリタリー調は控えめです。
心理描写を中心としたスコアリングだと感じました。

ヴァーホーヴァン監督がかつてコンビを組んでいたジェリー・ゴールドスミスやベイジル・ポールデュリスとは一線を画した繊細で妖しいスコアが魅力です。

サントラ盤には、スコアの他に主役のカリス・ファン・ハウテンの歌が4曲入っています。




・・・と、ここまでが過去記事。

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