BOTTLE ROCKET
監督: ウェス・アンダーソン
音楽: マーク・マザースボウ
出演: ルーク・ウィルソン、オーウェン・ウィルソン、ネッド・ダウド、シェア・フォウラー、ヘイリー・ミラー、ロバート・マスグレーヴ、アンドリュー・ウィルソン、ブライアン・テネンバウム
1996年 アメリカ映画

 

 

「ロイヤル・テネンバウム」のウェス・アンダーソン監督の監督デビュー作。
今ではカルトな人気を持つ本作は、最初13分のショート・フィルムだったそうです。
これがジェームズ・ブルックス監督の目にとまって、めでたく長編にリメイクされたのが本作です。
本作以降のアンダーソン監督の快進撃はご存じの通りです。
若手の監督の中でも一際異彩を放つ人で、作品を追う毎に独自のスタイルを確立していった感があります。
コメディ・フレイバーを散りばめたこの人ならではの作風に好感が持てます。
病院から退院したばかりの主人公が、ちょっと抜けてる男に脱獄犯だと勘違いされて、その男が立てた強盗の計画に参加させられてしまって・・・・というストーリー。
なんとも風変わりな映画ですが、この監督は音楽の使い方がスゴく上手いのにはビックリです。

 

 

 

 

音楽は、元DEVOのマーク・マザースボウ。
風変わりな映画にこの人の音楽はベスト・マッチです。
アメリカン・ニューウェイヴ・バンドDEVOも、最初は自主製作映画の音楽を付けるために結成されたバンドですから、
元々この人にはその素養があったようです。
90年にDEVOを活動停止させてからは、映画音楽やCMの音楽をいろいろと手がけるようになりました。
スコアは、全体的にアコースティックな響きが溢れるハッピーでアットホームな感じの音になっています。
1曲1曲が短く、いろんな雰囲気の曲が次々に顔を出すといったアルバムになっています。
ロック・ミュージシャン出身なのに、ジャズのフレイバーが随所に感じられて、オシャレな雰囲気満点です。
とても耳当たりのいい上品はスコアで、喫茶店のBGMで流れていてもおかしくないくらいです。
なお、個人的にはドラム・ソロだけで構成された3曲目に注目です(^_^;)。
ポコポコというクリックをバックに、タムとバスドラムをメインにたまにスネアが顔を出すというこれまた風変わりなソロですが、
ほとんどシングル・ストロークで演奏されるソロにロックの魂を感じます。
(バックのポコポコはクリックかと思ってたら、よく聴いたら実際に叩いてました。小さい音なのでてっきりクリック音かと・・・・)
スコアの他に既成曲として、なんとオリバー・オニオンズが歌う「アラン・ドロンのゾロ」、イギリスのネオアコ系兄弟デュオ「プロクレイマーズ」のアコースティック・ナンバー、
Rene Touzetというシンガーのラテン・ナンバー(これがまたユルユルでいい)が入っています。

 

 

 

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