RAMBO: FIRST BLOOD PART II
監督: ジョルジ・パン・コスマトス
音楽: ジェリー・ゴールドスミス
出演: シルヴェスター・スタローン、リチャード・クレンナ、チャールズ・ネイピア、ジュリア・ニクソン、スティーヴン・バーコフ、マーティン・コーヴ、ジョージ・チェン、アンディ・ウッド
1985年 アメリカ映画



派手なアクションは数段スケール・アップした反面、ドラマ部分が希薄になってしまったシリーズ第2作目。
シルヴェスター・スタローンの「ロッキー」と並ぶ?ヒット・シリーズで、今年20年ぶりに4作目がめでたく製作されました。
ジェームズ・キャメロンとスタローンによる共同脚本をアクション監督ジョルジ・パン・コスマトスが撮った作品なので、
問答無用のアクション映画としては良くできた作品だと思います。
個人的には痛快娯楽作品として結構好きだったりします。
クライマックスのヘリによる一斉射撃シーンのカタルシスは爽快感さえ覚えます(^^;)
ただ前作の感動はどっかに飛んでいってしまっているので、めでたくラジー賞を4部門(作品、主演男優、脚本、主題歌)で受賞しています。
今回は、いわばMIA(Missing In Action)もので、刑務所からの釈放を条件にランボーがベトナム戦争で行方不明となり未だ帰らぬ兵士たちを探しにカンボジアに乗り込みます。
ランボーはジャングルの捕虜収容所で拷問されているアメリカ兵を見つけ救出しますが、約束の合流地点で何故か裏切りにあい、迎えにきたヘリに見殺しにされてしまいます。
実はこの作戦の狙いは、上辺だけの調査をして既に捕虜はいないと結論付けて、世論を鎮めようとする計画だったことから、
捕虜を実際に連れて帰られては困るということでランボーと捕虜は見捨てられたというわけ。
ランボーと捕虜は程なく東側のゲリラに捕まっちゃいますが、拷問されながらも、現地連絡員の女性に助けられて「怒りの」脱出、
そしてゲリラを一掃するという流れになっています。
そして・・・前作ではラストで男泣きしたスタローンですが、2作目ではキレて司令部にでっかいマシンガン抱えて殴り込み、そこらじゅう乱射しちゃいます。

捕虜収容所の隊長役を、ジョージ・チェンという俳優さんが演じています。
この人、ジェームズ・グリッケンハウス監督の「エクスタミネーター」でも同じような役をやっていて、
映画の冒頭、アメリカ軍捕虜の首を牛刀でばっさり切っちゃうベトコン・リーダーの役をやってました。
このシーンがあまりにえぐかったので、この俳優さん一発で覚えてしまいました。
今回は、ランボーが放った火薬入りの矢じりでカタルシスたっぷりに爆死したのがこの人だったような気がします。



音楽は、前作に引き続いてジェリー・ゴールドスミスが担当。
全体的にスコアのスケールは前作を軽く上回っています。
「燃え度」で言えば、続く「3」には劣るものの、ヒロイックで高らかに鳴らすモチーフがすごくカッコいい。
オケはナショナル・フィルで、オーケストレーションをアーサー・モートンが担当、
これで燃えないハズがない。
本編は前作に比べて落ちますが、スコアの方はアクション・シーンが増加したことで、
ゴールドスミスのアクション・スコアを十分堪能できる聞き所の多い内容となっています。
当時、ゴールドスミスがスコアに積極的に導入していた「未来警察」なシンセ(^^;)もしっかり入っています。
さらにスタローンは公私混同で「パラダイス・アレイ」に引き続き実弟フランク・スタローンに主題歌を歌わせちゃったりしています。
この歌は、フランク・スタローンとゴールドスミスの共作になっているので、スコアとの統一感は保たれています。
でも、なんとなくショボいAORの出来損ないみたいな感傷的なバラードなので、僕はこの歌あんまり好きではありませんm(_ _)m
なお、このサントラ、TBSだったかで放送された「徳川埋蔵金」を探す番組のBGMに使われてたので、
当時サントラ聴く度にこの番組を連想しちゃって、スゴくイヤな思いをしました。
英Silvaレーベルからボーナス・トラック入り全21曲収録のものがCD化されています。

Rambo: First Blood Part II - Original Film Soundtrack, New Expanded Edition/Jerry Goldsmith

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