フレッド・シェピシ監督、ショーン・コネリー、ミシェル・ファイファー主演のサスペンス「ロシア・ハウス」(1990年作品)のサントラです。

 巨匠ジェリー・ゴールドスミスが怒濤の「燃え系」スコアから遠ざかった時期の作品です。この時期は、70年代~80年代に見られたダイナミックなスコアはなりを潜め、繊細でリリカルなスコアを書いていた時期で、巨匠も遂に守りに入っちゃったかなあと思ったものです(実はその後、「エアフォース・ワン」あたりから怒濤の復活を果たすのですが・・)。

 とはいえ、この作品の美メロは特筆すべきものがあり、ブランフォード・マルサリスのサックスをフィーチャーしたスコアは、この時期のものとしては、「ラブ・フィールド」と並んで僕のお気に入りです。ご本人もこのスコアをかなり気に入っていたようで、コンサートなどでもよく演奏されたそうです。