ロバート・ラドラム原作による3部作小説の2作目「殺戮のオデッセイ」の映画化。主演は前作に引き続きマット・デイモン。

 

 前作もそうでしたが、生身の人間のアクションを売りにしているようで、同じ殺し屋でも007のようなハイテク武器が出てくる訳でもなく、ひたすら知性と体力で窮地を乗り越えていく様がリアルでカッコ良かった。

 

 特に、カーチェイス・シーンは圧巻です。やっぱり本物のカーチェイスはあれくらいガンガンあちこちにぶつかって当然だと思います。そこがまたリアルなのです。

 

 音楽も前作に引き続き、ジョン・パウエルが担当しています。前作はドラムン・ベース等も取り入れてましたが、今回はテクノ風の味付けに加えて生のパーカッションが活躍しています。特に8曲目、11曲目は「燃え」ますね。

 

 ジョン・パウエルもハンス・ジマーのプロデュースのもと、「フェイス・オフ」でハリウッド・デビューした作曲家ですが、MV関係者の中ではもうすっかりジマー色も消えて、いい意味で個性が出てきてますね。

 

 買った後でクレジットを見て知りましたが、ドラムに僕が敬愛するヴィニー・カリウタが参加しているではありませんか。どうりで、躍動感あふれるサウンドになっているはずです。

 

 ヴィニー・カリウタといえば、フランク・ザッパ門下生の一人で、GRP系アーチストのサポートやスティングのバックバンドにいたこともあります。テリー・ボジオと並ぶマイ・フェイバリット・ドラマーです。

 

 なお、このサントラには13曲目に、本編のエンディングで流れるMOBYの「EXTREME WAY」が入っています。トータルしてみると、MOBYも結構映画の仕事が多いですね。