1939年のアメリカを舞台に、巨大ロボットの襲撃に立ち向かうパイロットと新聞記者の姿を描いた、なんとも荒唐無稽なSF冒険活劇です。全体のトーンをセピアカラーにして昔風な雰囲気を出しながら、俳優以外はほとんどフルCGで描いており、レトロ・フューチャーな感覚が満載です。

 

 監督は、本作が初の長編となるケリー・コンラン。この作品を売り込むために自分でCGを駆使して6分間のデモ映像を作ったそうです。お疲れさまです。

 

 主演はジュード・ロウ、グィネス・パルトロウ、アンジェリーナ・ジョリー。アンジェリーナに至ってはアイパッチなどしています。

 

 空を飛ぶロボットが出てきますが、まるで天空の城ラピュタです(笑)。さらに、敵の飛行機はなんと羽ばたいて飛びます。「MANTA SQUADRON(マンタ爆撃隊)」って曲がありますが、このことだろうな。こういうキッチュでインチキくさい感覚、結構好きだったりします。ドイツ表現主義っていうのでしょうか、インダストリアルっぽい匂いもします。

 

 音楽は、「クルーエル・インテンション」等のエドワード・シェアマー。ファンファーレ風なテーマをはじめ、やはりレトロなフルオーケストラで鳴らしてます。時折、昔のジョン・ウィリアムスのようなフレーズも顔を出しますが、そこはご愛嬌、総じて「燃える」スコアに仕上がっています。