いろんなジャンルをまんべんなく紹介するつもりが、戦争映画ばかりが増えていきます(笑)。

 

 サム・ペキンパー監督の最高傑作と言っても過言ではありません、1977年の「戦争のはらわた」のサントラです。

 

 主演は、ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、ジェームズ・メイソン等。珍しくドイツ軍が主人公の戦争映画で、第2次世界大戦の独ソ戦を描いています。

 

 時代考証がかなりしっかりしているらしく、軍装品マニアが喜々として喜ぶ映画だそうです。まあ、確かにT-34戦車などよく出来てました。あれ、本物かもなあ。

 

 音楽は、「栄光への脱出」のアーネスト・ゴールド。今回紹介する盤は、ARTEMISという希少レーベルから出たもので、「Film Music Of Ernest Gold Vol.3」という副題が付いており、流通枚数は非常に少ないことから、現在ではオークションで高値で取引されています。

 

 メイン・タイトル曲は、子供の歌声で童謡「ちょうちょ」のフレーズから始まり、ミリタリー調の「燃え」スコアへ移行していくという意外な展開を見せます。

 

 どうも「ちょうちょ」は、もともとドイツの童謡だったようです。で、この作品は戦意高揚型の映画ではなく、戦争の愚かさを描いていくので、ミリタリースコアはこの1曲のみです。他の曲は時に悲壮感を漂わせたストリングス中心の控えめなスコアになっています。

 

 なお、英盤オリジナルLPは豪華見開きジャケとなっていました。