MacARTHUR
監督: ジョセフ・サージェント 
音楽: ジェリー・ゴールドスミス 
出演: グレゴリー・ペック、ダン・オハーリヒー、サンディ・ケニオン、ディック・オニール、アート・フレミング、エド・フランダース 
1977年 アメリカ映画

 



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・。



 

コーンパイプがトレードマークのダグラス・マッカーサー元帥の半生を描いた戦争ドラマ。
太平洋戦争からGHQ統治下の日本、そして朝鮮戦争と背景が変遷していき、最後にマッカーサーが解任されるまでを描いています。
善人役が圧倒的に多いグレゴリー・ペックがマッカーサーを演じていて、けっこう本人に似ていてビックリです。
テレンス・ヤング監督の大失敗作「仁川」で、ローレンス・オリビエが演じたマッカーサーよりずっと良いです。(ローレンス・オリビエは名優ですが、マッカーサーには見えなかった。)
本作品では、マッカーサー以外の配役もそっくりさんを起用しています。

歴史ドラマに重点を志向した作りになっているので、細かいところは脚色もあるものの、概ね史実に基づいているので、一応歴史の勉強にもなります。

なお、戦闘シーンは同じ将軍を描いた作品でも「パットン大戦車軍団」に比べるとかなり見劣りします。

そのせいか、「将軍アイク」などのTVムービーを観ているような感覚になることもあります。


 






 

 

音楽は、ジェリー・ゴールドスミス。
同じ将軍モノ「パットン大戦車軍団」もこの人が手がけています。
本作品でも「パットン」に引けを取らない勇壮なマーチを聴くことが出来ます。
フィナーレなどは、「パットン」が静かに余韻を残して終わるのに対し、本作はマーチで高らかに締めくくります。
このエンド・タイトルのマーチは本編で使用されたバージョンが素晴らしく、オリジナル音源での発売を期待したいところです。
サントラ盤は再録音のスコア盤なので、オリジナル音源とはミックスやアレンジが若干違っています。
オリジナルのエンド・タイトルはストリングスが全面に出ていて、流れるようなフレーズがより高揚感をあおります。
エンド・クレジットが流れる中、士官学校の音楽隊の演奏とダブらせる演出が素晴らしい。
劇中曲は、比較的大人しめのアンダー・スコアですが、日本でのシーンでは、「さくらさくら」のフレーズを引用したり、琴を使ったり「和」の雰囲気を上手く出しています。

決して怪しげな無国籍ラーメン音楽にならないところが、巨匠の素晴らしいところです。

さらに、ピアノの低音域の弦をマレットで叩くという変わった奏法で印象的なモチーフを作っていて、これが全編に渡って使われ大きな効果をあげています。
オリジナルLPは米MCAレーベルからの発売でしたが、CDは同レーベルからは出ず、後に米Vareseレーベルから発売されました

 





・・・と、ここまでが過去記事。

なんと、米Intradaレーベルから遂にオリジナル音源のフルスコアと別バージョン、ソースミュージック、従来盤のリマスターなどを収録した2枚組完全盤が発売されました。

これは楽しみです。





これは、旧盤

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