ALIEN
監督: リドリー・スコット 
音楽: ジェリー・ゴールドスミス 
出演: トム・スケリット,シガーニー・ウィーヴァー,ジョン・ハー,ヤフェット・コットー,ハリー・ディーン・スタントン,ヴェロニカ・カートライト,イアン・ホルム
1979年 アメリカ映画




平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・ 


 

 

宇宙貨物船に侵入した異星生物が乗組員を次々に襲うSFホラーの傑作。
ストーリー は、救難信号を受けて謎の惑星に降り立った宇宙貨物船の乗組員たちが、そこで異星人の死体と無数の異星生物の卵を発見します。
突然、卵の中から奇怪な生物が飛び出し、宇宙ヘルメットの上から乗組員の顔に貼り付いてしまいます。
一行は謎の生物ごと乗組員を貨物船に回収したことから、急速に成長した生物が他の乗組員をも襲っていく・・・というストーリー。
こう書くと設定自体は単純なのですが,暗闇の中の光と蒸気の使い方が素晴らしく,
H.R.ギーガーによるスペースシップやエイリアンの奇怪な造形と相まって、
本作を第一級のSFホラーに仕上げることに成功しています。
特にエイリアンの姿もさることながら,フェイスハガーと呼ばれる卵から飛び出す幼虫の造形の気持ち悪いこと。
カブトガニのようなかなりキモい形をしていました。
スペースシップという閉塞された空間の中で,乗組員が1人ずつエイリアンに追いつめられていく様は緊張感たっぷりです。
子供の頃TVで見て,心理的に相当圧迫されて怖かった思い出があります。

 

 






 

音楽は巨匠ジェリー・ゴールドスミス。
メイン・タイトルとエンド・タイトルは,意外にも物静かなストリングスをバックにトランペットのシングルノートで始まるグッとトーンをおさえた曲です。
同じSFでは「アウトランド」あたりに近い雰囲気があります。これが劇伴と絶妙なコントラストを見せていて,テーマ曲しか知らない人は劇伴を聞くとその激しさに驚かされます。
ゴールドスミスの作品の中でも屈指の攻撃的なスコアで,嫌が上でもサスペンスを盛り上げます。
鳴らしまくる割に「燃え」ませんが,「猿惑」に代表される奇妙な打楽器を交えた迫力のアクション・スコアは特筆に値します。
サントラは日本盤はCDすら発売されなかったと記憶しています。
唯一,英Silva ScreenレーベルからCDが発売されていましたが,現在では廃盤です。
しかも、この盤はアナログ起こしらしくノイズが所々入っていました。

 

 

2003年にディレクターズ・カット版DVDが発売されましたが,

この機会に日本でもCD化すれば良かったのになあと思います。
巨匠の傑作スコアの1つなので,是非再発して欲しいものです。







・・・とここまでが過去記事。

2007年にフィルム音源のコンプリートスコアと従来盤を合わせた2枚組CDが発売されました。

現在では、従来盤と同内容のダウンロード版が発売されています。