THE GREAT TRAIN ROBBERY
監督: マイケル・クライトン 
音楽: ジェリー・ゴールドスミス 
出演: ショーン・コネリー、ドナルド・サザーランド、レスリー=アン・ダウン、アラン・ウェッブ、マルコム・テリス、ロバート・ラング、マイケル・エルフィック
1978年 アメリカ

 



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・。





 

マイケル・クライトンの同名小説を原作とした列車強盗もの。

クライトン自身が監督しています。

ストーリーは、19世紀末、クリミア戦争時代のイギリスを舞台に、大泥棒と金庫破りと変装の名人がロンドンから軍港まで列車で輸送される金塊の強奪に挑戦する・・・というお話。

疾走する列車の屋根の上での危険なアクションを、コネリーがスタントなしで演じています。
紳士風なコネリーと,とぼけた感じのサザーランドによるコンビが絶妙でした。
ラストのどんでん返しも気が利いていて,最後に思わずニンマリとさせられます。

 

 








 

音楽はマイケル・クライトン作品には何かと縁のあるジェリー・ゴールドスミス。
もともとCDはベルギーのレーベルから「夕陽の挽歌」とカップリングされた盤が出ていましたが、
数年前、米Vareseレーベルからめでたく単独の正規盤がリリースされました。
発売にあたって収録曲が6曲増えています。
さらにSACD仕様になっていて,SACD対応プレーヤーを使用すると,なんと5.1サラウンドで楽しめます。
ちょうど一番油が乗っていた時期のゴールドスミス作品なので,悪かろうはずがありません。
以前,「軍用列車」でも列車が走る様を音で表現したゴールドスミスですが,
今回も同じ蒸気機関車の疾走感をまた違ったアプローチで表現しています。
さらに,「軍用・・・」に比べると音圧も格段にパワーアップしています。
ホルンやストリングスでかなり力強い音を作っており,「燃え」度も十分あります。
とても覚えやすく印象的なテーマメロディを、劇伴の中で何度もアレンジを変えて登場させています。
英国を舞台としていることから、メロディに格調の高さも感じられます。
本作品はゴールドスミスの70年代作品群の中でも傑作の部類に入るのではないかと思います。
おすすめです。

 



・・・と、ここまでが過去記事。

さすが人気作品だけあって、その後も2度CD化されています。いずれもCD2枚組で、2011年にIntradaから、2019年にQuartetレーベルからそれぞれ発売されています。2枚組の1枚目がフルスコア、2枚目が従来のLP音源となっています。