THE MOTORCYCLE DIARIES
監督: ウォルター・サレス 
音楽: グスターボ・サンタオラヤ 
出演: ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ、メルセデス・モラーン、ジャン・ピエール・ノエル 
2003年 イギリス/アメリカ映画

 

 

革命家チェ・ゲバラの若き日をロード・ムービー仕立てで描いたユニークな作品。
ゲバラが青春時代におんぼろバイクで南米を縦断した記録を基に描いています。
ゲバラがアルゼンチンからベネズエラを目指して「いとこ」と2人でバイクの旅に出るという話で、
ポンコツのバイクでアンデス越えをするという信じられない実話がベースになっています。
キューバ革命の戦士として知られるゲバラも若き日は結構優等生で医学生だったりするのが意外でした。
ロバート・レッドフォードが製作総指揮を担当していて、いかにも彼らしい題材だと思います。
ゲバラの伝記というよりはロード・ムービーとして、非常に良くできた作品だと思います。

 

 

 

音楽は「ブロークバック・マウンテン」のグスターボ・サンタオヤラ。
元々アルゼンチンのミュージシャンだそうで、ギタリストやラテン・ミュージックのプロデューサーとしての側面を持っている人です。
このアルバムはすごく清涼感のあるヒーリング・タイプのサントラですね。
「ブロークバック・マウンテン」でも効果を上げていた生ギターの音色が活躍します。
さらに本作では、チャランゴという南米のギターに似た弦楽器が使われています。
民族楽器だそうで、かなり軽めの乾いた音がします。
南米の大自然の風景にベスト・マッチするサウンドです。
この人はサントラとな関係ないソロ・アルバムも出していて、
本作の8曲目と21曲目は、そのソロ・アルバム「ロンロコ」からの曲からの収録です。
ギターのアルベジオをベースにしたミニマルな香りのするいい曲です。
ノンサッチ・レーベルから発売されたのも頷けます。
サントラには、スコアの他にマンボの王様ペレス・プラードの「エル・マンボ」が挿入曲として収録されています。