CROSSROADS
監督: ウォルター・ヒル
音楽: ライ・クーダー
出演: ラルフ・マッチオ、ジョー・セネカ、ジェイミー・ガーツ、ジョー・モートン、ロバート・ジャッド、ハリー・ケリー・Jr、スティーヴ・ヴァイ

 

 

 

バイオレンス・アクションでお馴染みのウォルター・ヒル監督が撮った珍しい青春もの。
クラシックを捨ててブルース・ギタリストを目指す若者が、黒人の老ハーモニカ奏者と出会い、ブルースの幻の名曲を探して旅をするというお話。
幻の名曲というのは、かのロバート・ジョンソンが作った未発表曲という設定。
クライマックスではなぜか悪魔とのギターバトルというとんでもない見せ場が用意されています。
悪魔に扮するのがトリッキーなハイテクギターを弾かせたら天下一品のギタリスト、スティーヴ・ヴァイ。
ラルフ・マッチオのパートもスティーヴ・ヴァイが弾いているのか、ライ・クーダーが弾いているのか(まさかね)は分かりませんが、
このギターバトルは必見です。
スティーヴ・ヴァイは、ラットみたいなLAメタルな扮装でギターを弾きまくります。
サントラにもこのバトルを入れておいて欲しかった・・・(T_T)
バトルに使用されるお題の曲が、主人公が慣れ親しんだクラシックの名曲「24のカプリース第5番」というものスゴイ(^_^;)

 

 

 

 

音楽はブルースと来ればこの人、ライ・クーダー。
ウォルター・ヒル監督との相性も良かったようで、「ロング・ライダーズ」「トレスパス」「ラストマン・スタンディング」等でもコンビを組んでいます。
サントラ盤はスコアというよりライ・クーダーのソロ・アルバムに近い色彩の作品になっています。
ほとんどが歌モノで、ライ・クーダーお得意のブルース・チューンが満載です。
特にロバート・ジョンソンの名曲「Crossroad」のイントロ、リバーヴの効いたスライド・ギターの絶妙な音にヤラレます。
8曲目のライのスライドギターとジム・ディキンソンのドルセラだけで演奏されるインスト「Feelin' Bad Blues」もカッコいい。
ライ・クーダー自身のペンによる曲が約半分、残りがブルースやゴスペルのカバー演奏です。
黒人のじいさんを演じたジョー・セネカの歌も入っています。
ただし、じいさんが吹くブルーズハープ(ハーモニカ)はフランク・フロストの吹き替えになっています。