APOCALYPTO
監督: メル・ギブソン
音楽: ジェームズ・ホーナー
出演: ルディ・ヤングブラッド、ダリア・エルナンデス、ジョナサン・ブリューワー、ラオール・トゥルヒロ、モリス・バード、ヘラルド・タラセナ
2006年 アメリカ映画

 



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「パッション」に続いてメル・ギブソンが監督業に専念した作品。
パッション同様、非英語圏の言語でセリフを統一、役者も馴染みの無い人たちを起用して映像にリアリティを出そうとしています。
今回、使用されるのはマヤ語。
確かにオリジナル音声で観ると、ものすごい違和感を覚えます。
ストーリーは、平和に暮らす狩猟民族の若者が、マヤ帝国の兵士の襲撃を受け村人とともに生け捕りにされてしまいます。
襲撃を受けた際に、枯れ井戸の底に身重の妻子を隠しますが、ロープが切れて妻子が取り残されてしまい、
これを助けるために、帝国の祭司に生け贄にされそうになったり、弓矢の標的になったりしながら、
逃走を図って、妻子のもとへひた走る・・・というお話。
この映画、すごく不思議な映画で、他のハリウッド作品とは明らかに違う雰囲気を持っていて、
ストーリー自体はどうでもいいような気さえします。
後半の逃走・追跡シーンのスピード感が本作の最大のキモで、この勢いは尋常ではありません。
この森の中でのスピード感溢れるカメラワーク、唖然とするくらい引き込まれてしまいました。
と思ったら、撮影はスピード感抜群の「マッド・マックス2」を担当したディーン・セムラーでした。
メル・ギブソンも旧知のスタッフと息のあった仕事が出来たということでしょうか。

 

 





 

 

音楽は、「ブレイブハート」も担当したジェームズ・ホーナー。
今回のホーナーは「新境地開拓」といった趣さえあるスコアを提供しています。
ベースとなるのは土俗的なドコドコいうパーカッション群。
感情に訴える泣きのメロディなどは入っていません。
リズム主体の躍動感溢れるアドレナリン系のサウンドです。
今回は過去の自作の使い回しも無いようで、安心して聞くことが出来ます(^^;)
唯一あるとしたら、尺八の使い方と金属棒を叩き合わせたようなメタル音かな。
というか、民族音楽的な要素が強いため、ヒロイックなメロディをわざと拒絶した作りになっているように思います。
相変わらず収録時間は長く、約70分たっぷりと聞くことができます。
ボーカル・パートを担当してるラハット・ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンって、
カッワーリーの王様、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの息子か?




・・・と、ここまでが過去記事。

現在では、スコアのダウンロード版も入手可能です。