OUTLAND
監督:ピーター・ハイアムズ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
主演:ショーン・コネリー、ピーター・ボイル、フランシス・スターンハーゲン、ジェームズ・B・シッキング、キム・マーカス、クラーク・ピータース
1981年アメリカ映画

 

 

 

 

ピータ・ハイアムズ監督が、西部劇「真昼の決闘」のプロットをベースにSFの味付けをして撮った作
品。
木星の衛星を舞台に、新任保安官が衛星の採掘場に蔓延する麻薬ルートの壊滅に立ち上がります
が、
採掘会社のボスがからんでおり、保安官は衛星の中で一人孤立した状態での戦いを余儀なくされる‥・といったストーリーです。
確か、「真昼の決闘」と同様、映画の中の時間の流れと実際の時間がシンクロしていたと思いま
す。                        
「エイリアン」の流れを汲んだ、凝った美術も素晴らしかったのを覚えています。
派手な見せ場はありませんが、事故で宇宙服が破れた炭坑夫の顔がみるみる膨れあがって、
「北斗の拳」ばりに頭がバーストして死んだり、
はらわたがドバッと出た死体が出てきたり、結構エグいシーンがあります。
また、留置場が無重力、無酸素の空間で、犯人は宇宙服を着させられて留置されていたり、
面白いアイデアがあちこちに盛り込まれていました。
「真昼の決闘」へのオマージュからか、未来の話なのにショットガン使ったり、
アナログな雰囲気もあって面白い。
四面楚歌になっても正義を貫こうとするショーン・コネリーの姿が熱い作品です。
ただ一人コネリーを助ける女医のおばさんも好演してます。
SFにしてはかなり地味な作品ですが、僕は結構好きです。

 

 

 

音楽は、巨匠ジェリー・ゴールドスミス。
音楽も美術と同様、「エイリアン」の雰囲気があります。
メイン・タイトルとエンド・タイトルの作風もかなり「エイリアン」に似ています。
スコアの一部にシンセサイザー(というより電子音)がアクセントとしてちりばめてあり、キラキラとした
印象を受ける部分があります。
中にはシンセだけで作った酒場(というかラブホ?)の曲もあります。
この曲は、テクノという訳でもな<、なんともストレンジな印象を受けるスローテンポの不思議な曲で
す。
オケは、「エイリアン」と同じ<ナショナル・フィルハーモニック・オーケストラ。
テーマ曲が地味なので、本編と同様、全体的に地味な印象を受けるサントラですが、
噛めば噛むほど味わいのあるスコアです。
テーマ曲は静寂に覆われた地味な曲ですが、劇伴の中にはいつもの強烈なブラス系のアクション・スコ
アが含まれているので、スコア全体の起伏は十分にあります。
サントラCDは、「カプリコン1」とカップリングされたものと、本作単独のものがそれぞれ発売されまし
たが、
残念ながら現在ではどちらも廃盤のようです。

 

Outland/Jerry Goldsmith
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Outland / Capricorn One: Original Motion Picture Soundtrack [2 on 1]/Jerry Goldsmith
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