FENOMENAL E IL TESORO DI TUTANKAMEN
監督:ロジヤー・ロックフェラー
音楽:ブルーノ・ニコライ
主演:マウロ・ニコラ・パレンティ、ルクレチア・ラヴ、ジョン・カールセン
1968年 イタリア映画

パチもんマカロニ・アクションも最近ネタ切れ気味で、とうとうこんな劇場未公開なトンデモ映画を紹介することになりました。
監督はロジャー・ロックフェラー!な~んて言ってるけど、実は「コンコルド」、「食人族」のルッジェロ・デオダートおじさん。
IOO%マカロニ印の覆面ヒーローもの‥・らしいですが、観たことないのでよく分かりません。
タイトルにツタンカーメンと書かれているので、ミステリー仕立てヒーロー・アクションなのではないかと思われます。
主人公がフェノメナルという名前のようなので、オリジナル・タイトルは恐らく「フェノメナルとツタンカーメンの秘宝」といったところでしようか。
なんか、ハリー・ポッターみたいだな(^^;)





音楽は、こんなトホホ系映画なのにブルーノ・ニコライ。
この人はエンニオ・モリコーネのアレンジャー、そして指揮者として有名な人で、
自身もたくさんのサントラを残している人です。
モリコーネのアレンジャーが長かったせいか、モリコーネ節が染みついていて、
自身の作品にもモリコーネ・サウンドを彷彿とさせるメロディがあちこちに顔を出します。
本作では、ジャジーでオシャレなスパイ・アクション風なスコアを提供しています。
「イ・カントリ・モデルニ」のスキャットを大々的にフィーチャーしていて、
明らかに「黄金の7人」を意識したダバダバ系のオシャレ・サウンドを聴くことができます。
エッダのソプラノがフィーチャーされた曲まであって、オシャレなイタリアン・アクション・スコアのおいしいとこ取りのような作品です。
とはいうものの、いかにも劇伴然としたスリリングかつモノトーンなスコアもあるので、
サントラとしては軽<なり過ぎず、丁度いいバランスで曲が配されたアルバムになっています。
ラウンジ系のスコアの隠れた珍盤として、その手のスコアが好きな方には結構気に入ってもらえる1枚かと‥・。
サントラ盤は、映画公開当時は発売されず、最近になってイタリアから初CD化されました。
音は、オリジナルのステレオ・マスターテープから起こされており、正真正銘のサウンドトラックです。