THE HOUSE WHERE EVIL DWELLS

監督:ケヴィン・コナー

音楽:ケン・ソーン

主演:エドワード・アルバード、スーザン・ジョージ、ダグ・マクルーア、服部まこ、エイミー・バーレット、岡島艶子

1982年 アメリカ映画






当時のハリウッド映画にしては珍しい日本の京都を舞台にしたオカルトホラー。

ストーリーは、江戸時代の京都で、武士が屋敷の中で間男と奥さんが浮気しているところを見つけて、2人を惨殺した末に、自らも自刃して亡くなります。以後この屋敷は幽霊屋敷として知られるようになりますが、時は流れてアメリカ人の作家とその家族がこの屋敷に引っ越してきますが、案の定、一家は様々な怪現象に悩まされることになる・・・というお話。

なんだか、作家家族って「シャイニング」と設定が同じじゃないか😅

それに京都にkushiataなんて地名あるのか。

劇中、腕チョンパ、首チョンパがありますが、特殊メイクはさほど上手い訳ではないものの、この頃の手作り感が出ていて微笑ましい。

また、いろんな映画でお◯ぱいを出しているスーザン・ジョージが、ここでもお◯ぱいを出します(でも、スーザン・ジョージってあんまり好みではないので、出してもそんなに嬉しくない)。ついでに服部まこも冒頭でお◯ぱいを出すなど、ちょっとサービス過剰な感じを受けます。

武士と奥さんと間男の3人が、死んでからは仲良く協力して、現世の人々に災いをもたらすという設定もいかがなものか。

劇中、3人の亡霊が度々登場しますが、これが半透明で失笑を買う上、怪奇現象もショボくて、最大の怪奇現象がカニが何匹も家に入ってくるだけというしょうもなさ。

さらには、救いのない衝撃的なエンディングもこの監督ならではという感じです。





音楽は、ケン・ソーン。

イギリスのベテラン作曲家で、もともとはビッグバンドのジャズピアニストだったそうです。

地味ながら手堅い仕事をする人で、本作品でも舞台となる日本にちゃんと馴染むスコアを書いているところはさすが。

昔の映画によくある勘違い系ラーメン音楽になっていないところが素晴らしい。

琴や尺八を効果的に使って、日本情緒溢れるスコアを書いています。

邦楽をちゃんと研究してスコアを書いている形跡がうかがえるなど、B級トンデモホラーなのにケン・ソーンは真面目に取り組んでいると思うとなんだかスコアに関しては感心してしまう作品でもあります。

オカルトものなので、怖い音もありますが、突然大きな音が鳴るようなびっくりさせるだけのスコアがないのも好感が持てます。

現代のシーンでは、80年代ならではのシンセを交えたスコアを聴くことができます。

その他、流麗なピアノとストリングスによる美メロのスコアが出てきますが、ピアノはご本人の演奏か?

サントラは、長らく発売されませんでしたが、つい先ごろ、米Buysoundtracksレーベルから限定500枚でまさかのCD化となりました。