ALICE SWEET ALICE
監督:アルフレッド・ソウル
音楽:スティーヴン・ローレンス
出演:リンダ・ミラー、ミルドレッド・クリントン、ポーラ・シェパード、ナイルズ・マクマスター、ブルック・シールズ、ジェーン・ロウリー、トム・シニョレッリ、ルドルフ・ウィルリック、マイケル・ハードスターク
1977年 アメリカ映画




今ではカルトムービー化している70年代のサスペンスホラー。
まだブレイクする前のブルック・シールズが、冒頭主人公アリスの妹役で出てきます(すぐ死にますが・・・)
ストーリーは、礼拝中の教会で一人の少女が殺されます。
警察は、親から可愛がられる妹に普段から嫉妬心を抱いていた姉のアリスを疑いますが、
その後も教会の周辺で次々に殺人事件が発生します。果たして犯人はアリスなのか・・・・というお話。
12歳のアリスを演じた当時19歳のポーラ・シェパードの演技が不気味すぎて怖い。
ついでに少女の格好をする婆さんもメチャクチャ怖かった。
犯人は本編中盤あたりであっさり分かってしまいますが、その後は犯人目線でストーリーが展開していきます。
黄色いコートなど、小道具の使い方もうまく、この手の低予算作品にしては良くできた作品だと思います。
いろんな要素が絡まってマニアの間では評判のよいスラッシャームービーです。
日本では長らく劇場未公開でしたが、2020年にめでたくデジタルレストア版が上映されました。

 

 

 

 

 

 

音楽は、スティーブン・ローレンス。

プレリュードは、ピアノと女性ソプラノ、そしてストリングスによる不穏なサスペンスチューンから始まります。

メインタイトルもその延長線上のスコアになっていてちょっと不気味。

劇伴も、ピアノのアルペジオをバックにキリキリと言う神経質な音のストリングスや不気味なオケがかぶさります。

オペラ風の曲もありますが、ここで歌われる女性ソプラノはなんだかヒステリックに歌っている感じがします。

不気味だけど懐かしさのある劇伴奏のオンパレードと言う感じのスコアで、

バーナード・ハーマンの影響を受けたと思しきスコアや、ボブ・コバートの「家」に雰囲気が似たスコアもあります。

70年代のB級オカルトホラーを象徴するスタイルのスコアとも言えます。

一応プレリュードとメイン・タイトルにモチーフらしいものはありますが、

結構薄味で劇伴にはあまり反映されていません。

サントラは、公開当時には発売されませんでしたが、2021年になって米waxworkレーベルから

CD、ダウンロード版、LPの3種類が発売されました。

27曲入ってますが、1曲の収録時間が短いので、全部で36分しかありません。