あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いします。


まず、能登半島地震において被災された皆さまにお見舞い申し上げます。

避難されている皆様が一日も早く日常を取り戻せますようお祈り申し上げます。





FIVE EASY PIECES

監督:ボブ・ラフェルソン

主演:ジャック・ニコルソン、カレン・ブラック、スーザン・アンスパッチ、ロイス・スミス、ラルフ・ウェイト、ビリー・グリーン・ブッシュ、アイリーン・デイリー、トニー・ベイジル、ローナ・セイヤー

1970年 アメリカ映画





ジャック・ニコルソンが生き方に苦悩する青年を演じた70年代青春ドラマ。

アメリカン・ニューシネマにありがちな無責任極まりない主人公の性格に感情移入しにくいので、好みが分かれる作品です。

ストーリーは、裕福な音楽一家の中で育った青年が、そんな生活に嫌気がさし、家を飛び出して石油採掘の日雇い労働者として働き始めます。

そこで知り合った女性とも付き合い始めますが、元々の育ちが違う人々の中では、やはり浮いた存在になってしまいます。そんな中、彼女が妊娠したことが分かりますが・・・というお話。

常に中途半端な行動を繰り返す青年の苦悩する姿を描いた作品ですが、ラストで主人公が取る行動はひどい。この辺りは全く共感できなかったなあ。

撮影は、70年代作品を中心に活躍したラズロ・コヴァックス。そういえば、「イージー・ライダー」の撮影もこの人でした。

本作品は、アカデミー作品賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞にノミネートされていますが、アメリカン・ニューシネマが流行った時期だからこそのノミネートかなあ。

おっさんの中では、アクション系のアメリカン・ニューシネマはサム・ペキンパー作品にも通じるところがあると思っているので割と好きなのですが、ドラマ系はちょっと苦手かもなあ。

まあ、若い頃に観ていたら、もっと印象が違っていたかもしれません。












音楽は、タミー・ウィネットの既成曲やクラシックを使ってます。

タミー・ウィネットは、カントリー・ミュージック界の大ベテラン。

おっさんがこの人の歌を初めて聴いたのは、「グレート・スタントマン」のサントラの挿入歌"A Player,A Pawn,A Hero,A King"でした。

正直、この歌は好きではなかったのでほぼスルーでした。

そのため、本作品のサントラを聴くのは今回が初めてでした。

今聴くと、なかなか味わいのある大人のカントリー・ソングが収録されているではないですか。

食わず嫌いでこれまで敢えてこのサントラに手を出さなかったことを反省しました。

ただ、本作品のスコアの主役はタミー・ウィネットではなく、モーツァルトやショパンの名曲を演奏したピアニスト、パール・カウフマンではないかと思ってます。

本編では、モーツァルトやバッハ、ショパンといったクラシックの名曲が演奏され、サントラにも収録されています。

時折セリフが入る当時ならではの編集で構成されたサントラは、クラシックのピアノ曲が半分以上を締めることもあって、全体的にしっとりとした仕上がりになっています。

サントラは、公開当時にLPが発売されましたが、今のところCD化はされていません。

ダウンロード版も無いだろうなあと思ってたら、なんとi-Tunesにはありました。(Amazonではヒットしないようです。)