VFW

監督:ジョー・ぺゴス

音楽:スティーヴ・ムーア

主演:スティーヴン・ラング、マーティンテンコーヴ、ウィリアム・サドラー、フレッド・ウィリアムソン、デヴィッド・パトリック・ケリー

2019年 アメリカ映画





老人が活躍するB級バイオレンス・アクション。

「ドント・プリーズ」シリーズのスティーヴン・ラングが、ここでも元軍人で屈強な老人という「ドント・・・」とキャラが被る役を演じています。

ストーリーは、退役軍人が集うバーに麻薬組織から大量の麻薬を盗んだ少女が逃げ込んできます。彼女を追う組織はジャンキーたちをけしかけて店を襲撃させますが、退役軍人たちは少女をかくまい、麻薬組織を相手に応戦する・・・というそれだけのお話。

大したヒネリもなく籠城した老人とジャンキーが戦うというそれだけのお話ですが、おっさんはこういうB級テイストに弱いのです。

ただ、ちょっと残念だったのは全編にわたって映像が暗いこと。何をやってるのかよくわからないシーンがあります。

ゴア描写はかなり気合が入っていて、頭をショットガンで撃ち抜かれたり、斧が刺さったり、腕がちぎれたり、やりたい放題でバンバン人が死にます。

襲ってくるジャンキーたちは、さながらゾンビの群れのようです。

ちょうど老人版「要塞警察」といった趣の作品です。

ウィリアム・サドラー、フレッド・ウィリアムソンといったおっさん世代には嬉しい面々も活躍します。

オリジナル・タイトルのVFWとは、海外戦争復員兵協会(Veterans of Foreign Wars)のことだそうです。






音楽は、シンセ・ユニットZOMBIのスティーヴ・ムーア。

この人が近未来アクションのスコアを担当すると、どれもカーペンター作品風になります。

オープニングトラックなんかモロにカーペンターしています。

同じアナログシンセなスコアでも、タンジェリン・ドリームとは違い、あくまでカーペンター寄りのスコアです。

アナログシンセのベンベンサウンドが素晴らしい。

ジャンキーたちを迎え撃つ準備をするシーンのスコアがカッコいいシンセロックで、彼のユニットZOMBIを彷彿とさせます。

アクションシーンのスコアもビートがしっかり効いた疾走感あるスコアで、ラストバトルシーンのスコアの重低音も素晴らしい。

エンドタイトルには、ミリタリーなドラムトラック入りのスコアが登場。

オールドスタイルのシンセスコアが好きな方にはおすすめな作品です。

サントラは、ダウンロード版とアナログ盤が発売されています。