65

監督:スコット・ベック、ブライアン・ウッズ
音楽:クリス・ベーコン
出演:アダム・ドライヴァー、アリアナ・グリーンブラット、クロエ・コールマン、ニカ・キング
2023年 アメリカ映画

 

 

 

アダム・ドライバー主演のB級サバイバルSFの逸品。

1時間半のコンパクトな枠の中にいろんなものを詰め込んでサスペンスフルに仕上げています。

タイトルの「65」は、6500万年前という意味らしい。

ストーリーは、遠い昔、ある惑星で暮らす男が病気の娘の治療費を稼ぐため、

2年間の惑星探査の旅に出ますが、途中で宇宙船が巨大隕石群と衝突し、

恐竜が生息する6500万年前の地球に不時着します。

船は隕石で大きく損傷し、彼以外の乗組員は1人の少女を残して全員亡くなり、

頼みの綱の脱出ポッドは15km離れた山中に墜落しているという状況の中、

2人のサバイバルが始まる・・・というお話。

惑星不時着型SFとジュラシックパークが合体したような映画です。

キャストが、たった4人というところがまた面白い(声の出演も含めると5人)。

「クワイエット・プレイス」などの脚本で知られるスコット・ベック&ブライアン・ウッズの監督作品です。

製作にサム・ライミが加わっています。

 

 

 

音楽は、クリス・ベーコン。

スコアによってはダニーエルフマンが共作しています。

ストリングスがエルフマン調だし、時に仰々しいフルオケスコアで、

往年のバッドマンあたりを彷彿とさせて、かなりおっさん好みなスコア。

明快なメロディはありませんが、最近主流のハリブリッドスコアながらオケの比重が大きくスケール感があります。

ただ、アクションスコアの中でこけおどし的に鳴る「ジャ〜ン!!」の重低音が結構デカくて

目立ちすぎるところが聴いていて少し気になるのと、

やはりダニー・エルフマンが参加したスコアに比べるとクリス・ベーコン単独のスコアは

何となくスケール感に乏しいかなあという感じがします。

リリカルなストリングスチューンもあり、これが流麗なメロを持っていて、エンドクレジットでも流れます。

その他トラッドな雰囲気のリコーダーがリードを取るのどかなスコアもあり、

本編は短いですが、スコアの方はなかなかの力作。

サントラは、全25曲57分収録のダウンロード版が発売されています。