MURDER ON THE ORIENT EXPRESS
監督:ケネス・ブラナー
音楽:パトリック・ドイル
出演:ケネス・ブラナー、ペネロペ・クルス、ウィレム・デフォー、ジュディ・デンチ、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、デイジー・リドリー、ジョシュ・ギャッド、デレク・ジャコビ、レスリー・オドム・Jr、マーワン・ケンザリ、オリヴィア・コールマン、ルーシー・ボーイントン、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、セルゲイ・ポルーニン、トム・ベイトマン
2017年 アメリカ映画
 

 

 

 

 

 

ケネス・ブラナーがリメイクしたアガサ・クリスティもの。

そもそもシドニー・ルメット版の名作が存在する中でのリメイクなので、

かなり思い切ったことするなと思いましたが、なかなか面白かった。

ストーリーは、大雪で立往生した豪華寝台列車オリエント急行の客室内で殺人事件が発生します。

居合わせた高名な探偵エルキュール・ポアロが犯人捜しを依頼され、乗客からの聴取を始めますが、

乗り合わせた人たちには全員にアリバイがあり、調査は早々に壁にぶち当たる・・・というお話。

オチは知っていても、種明かしが進んでいく過程は見応えがあります。

何とも言えないやるせない終わり方は「オリエント急行殺人事件」ならでは。

急行列車の走行シーンや雪崩のシーンはCGですが、豪華列車のこだわりの内装も素晴らしく、

結末は分かってるしあまり期待せずに鑑賞したので、いい意味で裏切られた見応えのある作品でした。 

キャストもルメット版に比べるとちょっと弱い気がしますが、そこまで気にならないレベル。

今回は何よりポアロを監督自身が演じているという点で面白い。

エンディングの会話で上手く次回作につなげてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音楽は、ケネス・ブラナー作品と言えばこの人、パトリック・ドイル。

最近、この人がおっさんの好きなジャンルの作品を担当することがめっきり減ってしまいちょっと寂しいですが、

プラナー監督との相性は相変わらずバッチリ。

オープニングから中東風のスリリングなスコアが登場して掴みはOK。

テーマモチーフも優雅なフレーズが使われていて、

こういう良い意味で懐古趣味なスコアはおっさん好みですぐ高評価してしまいます。

いかにも英国的で上品なスコアで楽しませてくれます。

殺人事件が発生して以降は、ドスの効いたスコアも顔を出し、

クライマックスで優しげなモチーフが登場するなど、全編に渡ってメロディアスなスコアになっています。

エンディングには、ピアノモチーフに歌を載せたしっとりとした主題歌が流れます。

これを歌ってるのは、ミシェル・ファイファー。

彼女は演技だけでなく、歌も上手いなあ。

サントラは、CDとダウンロード版が発売されています。