THE FRENCH CONNECTION
監督: ウィリアム・フリードキン 
音楽: ドン・エリス 
出演: ジーン・ハックマン、ロイ・シャイダー、フェルナンド・レイ、トニー・ロー・ビアンコ、マルセル・ボズフィ、フレデリック・ド・パスカル 
1971年 アメリカ映画




平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・



「エクソシスト」のウィリアム・フリードキン監督が撮った70年代刑事ドラマの傑作。
フレンチ・コネクションといわれる国際麻薬ルートの壊滅に執念を燃やすポパイことドイル刑事の生き様を描いた作品。
主人公をアンチ・ヒーローとして描いたところが当時としては珍しかったのでは・・。
刑事としては優秀なんだけど、私生活はメチャクチャなショボイおっさんというのがかえって良かった。
どことなく投げやりな演出が、観る者にドキュメンタリー・タッチでドライな印象を与えます。
本作は、同年のアカデミー作品・監督・脚色・編集・主演男優賞を受賞しています。
カーチェイス・シーンも当時としてはかなりの迫力で評判となり、今観てもなかなか見応えがあります。
なお、続編も製作され、監督はジョン・フランケンハイマーにバトンタッチされていますが、
一転ドラマチックな演出で、ドライな印象の「1」とはまた違ったオモシロさがありました。
(「1」のラストでは煮え切らなかった人も、「2」のラストでニッコリという感じです。)








音楽は、ジャズ・プレイヤーのドン・エリス。
本作の音楽もジャズがベースになっています。
刑事ドラマにジャズ。いいですね~。クールで。
ドン・エリスは70年代に若くして他界したジャズ・プレイヤーですが、
本作の劇場公開時にはサントラは発売されていませんでした。
唯一、ドンのソロ・アルバム「Connection」でテーマ曲を聴くことが出来た程度でした。
それが米FSMが2001年に3,000枚限定でリリースされました。
音楽だけ聴くと、フリージャズの手法が使われているせいか、テーマ曲は本編同様、身の置きどころが無くなるような折り重なる不協和音をブラスで表現しています。
メロディらしいものはあまりなく、パーツの組み合わせと不協和音で曲を構成しているような感じです。
ちょっと現代音楽の臭いもあります。
ただ残念なのは、フィルムから起こした音源のせいか、
一部テープが伸びているのが分かること。
ただでさえ不協和音なのに、余計ブキミに聞こえます。
まあ、逆に言えばこれが得も言えぬ緊張感を出していて、抜群の効果を生んでいたとも言えるでしょう。
なお、続編も同じくドン・エリスが担当、こちらもFSM盤にカップリングされて収録されています。
聴いた印象は「2」の方がメロディアス。
でも、インパクトとう点では「1」に軍配が上がるでしょう。
なお、「1」「2」ともオシャレなシネ・ジャズ系の曲はほとんど入っていません。
「ダーティ・ハリー」系の音を期待すると裏切られますので、ご注意を。
限りなく硬派で前衛なジャズ・スコアです。
でも、僕はこの音好きです(^_^;)




・・・と、ここまでが過去記事。

2016年にla-la-landレーベルから2000枚限定、「2」とのカップリングで大幅に増曲した2枚組が発売されています。1枚に1作たっぷり70分強収録されていました。

ダウンロード版は発売されていないようです。





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