DAY OF THE DOLPHIN
監督:マイク・ニコルズ
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
主演:ジョージ・C・スコット、トリッシュ・ヴァン・デヴァー、ポール・ソルヴィノ、フリッツ・ウィーヴァー、エリザベス・ウィルソン
1973年アメリカ映画






平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・




 


「遠すぎた橋」のジョセフ・E・レヴィンが製作して、マイク・ニコルズが監督した海洋サスペンス。
イルカに爆弾抱えさせて目標を攻撃させようとする設定等から、SFに分類されることがあるようですが、
どうもしっくりこないので、あえてサスペンスにしてみました。
物語の前半は、イルカと海洋学者との心の交流を描く動物映画風なストーリーが展開します。
ところが、イルカの知能に目を付けたテロリストが、イルカに爆弾を付けて大統領専用船に体当たりさせようと計画します。
のどかだった前半が一転してスリリングな後半に転換していきます。
ジョージ・C・スコット&トリッシュ・ヴァン・デヴァー夫妻が仲良く主演しています。
イルカが出す独特の声がとても印象に残ります。
日本版のDVDがかつて出たことがあるという噂も聞きますが、どうなんでしょう。
もう一度観たい作品です。

 

 






音楽は、フランスの名匠ジョルジュ・ドルリュー。
このブログでこの人を紹介することは少ないのですが、決してキライなわけではなく、
この人が手がける映画を観る機会が圧倒的に少ないからなのです。
10代の頃は、フランス映画やヒューマンドラマを観る機会はほとんどなかったので、おっさんになってはじめてこの人のサントラを耳にして「おお!すばらいい。」と思ったりすることがよくあります。
だから僕にとってジョルジュ・ドルリューはまだ未知の領域なのです。
そのような中で、本作は子供の頃にたまたまTVで観て、
テーマ曲のあまりの美しさにノックアウトされた作品でした。
ドルリューをあまり知らない僕が偉そうなことを言うのもなんですが、
彼の作品の中でもベストの部類に入る1曲だと思ってます。
昔、谷村新司の深夜ラジオ番組のあるコーナーでこの曲が使われてたことがありました。
この曲を聴くと受験勉強してた高校生の頃を思い出します(^^;)
リリカルでチャーミングなリードを取る楽器の音(弦楽器の仲間だと思いますが、これ何て楽器だろ)、
この透明感はスゴイです。
スコア全体もゆったりとした流れで覆われた落ち着いたアルバムです。
この人の書くスコアはとにかく流れるような流麗さが特徴ですが、
本作もとても上品な味わいのある名スコアになっています。
1973年のアカデミー音楽賞にもノミネートされています。
サントラは、公開時にLPが発売されたほか、日本でも2度CD化されています。








・・・と、ここまでが過去記事。

その後も、

2008年に米percepto レーベルから全25曲40分に増曲されたCDが1500枚限定で発売され、2022年にはQuartetレーベルから決定版ともいえる従来盤とフィルム音源をまとめた全38曲76分収録された盤が発売されました。

現在では、ダウンロード版やBlu-ray、DVDも入手可能です。