BAGDAD CAFE
監督:パーシー・アドロン
音楽:ボブ・テルソン
主演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャック・バランス、CCH・バウンダー、クリスティーネ・カウフマン、モニカ・カローン、ダロン・フラッグ
1987年 ドイツ映画




平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・






ドイツの女流監督パーシー・アドロンが撮ったほんわかした不思議な味わいのあるハートウオーミングなドラマ。
アメリカを旅行中に夫とケンカして車を降りちやった太ったドイツのおばさんが、
アメリカの砂漠にある田舎町に宿を取ったことからそこの住人と交流を深めていくという話です。
砂漠のど真ん中にあるようなサビれたモーテル「バグダッド・カフエ」を舞台に、
ドイツのオバサンとモーテルの女主人とを中心に物語が展開します。
このおばさん、最初はなんかすごい無愛想でイヤな感じなのですが、
話が進んでいくうちにこのおばさんを中心にサビれた町に活気が戻ってきて‥‥
この辺からグイグイと映像に引き込まれていきます。
脇を固めるジャック・バランスの演技も素晴らしい。
ジャック・バランスがおばさんの肖像画を書いてあげるのですが、
横たわってポーズを撮るおばさんが、あるカットでいきなりお◯ぱい丸出しのヌードになっていて、ものスゴいびっくりしました。
全然エロさはなく、むしろ見てはいけないものをみてしまったような感覚に襲われ、なんだかいたたまれない感じがしました。
このシーンは必要だったのだろうか‥・(^_^;)
でも最後にはくたびれてた住人みんなが笑顔を取り戻すというハッピーエンドで終わるいい映画です。










音楽は、カナダ出身のミュージシャン、ボブ・テルソン。
パーシー・アドロン監督作品やドキュメンタリーの音楽を手がけている人ですが、作品数はそんなに多くないようです。
この映画はジュヴェッタ・スティールが歌った主題歌「Calling You」が有名です。
幻想的なキーボードの音色に続いて女性ボーカルが静かに入ってきますが、いきなり頭のてっぺんから突き抜けるような声にビックリします。
ビート感はゼロですが、しっとりとした異色のバラードでインパクトはものすごいです。
中間に挿入されるウィリアム・ギャリソンのハーモニカ・ソロも素晴らしい。
この歌が映画の評価を更に押し上げていることは間違いありません。
砂漠の映像の中で流れる―服の清涼剤といった趣の歌です。
サントラは、7曲しかなくLPの片面分程度しか収録されていませんが、ラストにボブ・テルソンが歌うちょっとジャジーなバージョンも収録されています。
こっちもなかなか捨てがたい出来映えです。
この歌は、後にホリー・コール(だったかな?)がカバーしてヒットしました。
その他のスコアは短い曲が多く、バッハの曲があったり、トラッドがあったり、劇中で歌ってた歌がS.E混じりで収録されていたり、
ほのぼのとしたゆるい選曲になっています。
なお、アメリカ盤CDは7曲のスコアの他に20分近いダイアローグ集が入った盤と、1分前後の短いトラックがたくさん収録された20曲入りの盤の2種類があります。



・・・とここまでが過去記事。

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